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2020/05/01 16:47

 食物繊維は「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」と定義されています。

水に溶ける水溶性食物繊維と、溶けない不溶性食物繊維とに大別されます。

食物繊維の多くは、単糖がたくさん結合した多糖類の仲間ですが、消化されないため、エネルギー源にはなりません。


食物繊維の吸収と働き

水溶性食物繊維も不溶性食物繊維もどちらも体内には吸収されませんが、健康のためには重要な役割を果たしており、第六の栄養素ともいわれ注目されています。

 

水溶性食物繊維は、水に溶けやすく、水に溶けるとゼリー状になります。

小腸での栄養素の吸収の速度を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。

また、コレステロールを吸着し体外に排出することで血中のコレステロール値も低下させます。

さらに、ナトリウムを排出する効果もあるので、高血圧を予防する効果もあります。

食物繊維は低カロリーで肥満の予防にもなるので、糖尿病、脂質異常症、高血圧、動脈硬化など、さまざまな生活習慣病の予防に効果があります。

 

水に溶けにくい不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の容積を増やします。

便が増えると、大腸が刺激され、排便がスムーズになります。

また、有害物質を吸着させて、便と一緒に体の外に排出するため、腸をきれいにして大腸がんのリスクを減らしてくれます。

また、どちらの食物繊維も大腸内の細菌により発酵・分解され、ビフィズス菌などの善玉腸内細菌の餌になるため、善玉菌が増え、腸内環境が改善されます。


◆1日の摂取基準量

生活習慣病の発症予防の観点から考えると、成人では、食物繊維を一日24g以上、できれば1,000kcalあたり14g摂取するのが理想とされています。

しかし、平成27年国民栄養健康調査によると、実際の摂取量は、20歳以上で一日に平均15.0g(75歳以上で一日に平均15.9g)しか摂取できていません。

そのため、理想的な値と実際の摂取量の中間的な値をとって、目標量として成人男性は一日に20g以上(70歳以上は19g以上)、成人女性は一日に18g以上(70歳以上は17g以上)が設定されています。


◆食物繊維が不足するとどうなる?

食物繊維が不足すると、腸内環境の悪化によって便秘になりやすくなります。

その結果、痔になったり、大腸癌のリスクが高まったりします。

また、糖尿病などの生活習慣病のリスクも高くなります。

そのほかにも、食物繊維の多い食品は、低カロリーの上に噛み応えもあり、食べた時の満足感も高いため、食物繊維の多い食事をとることで肥満も防ぐことができます。

通常の食事では食物繊維の過剰摂取の心配はなく、むしろ、現在の日本人は、食物繊維が不足ぎみなので、意識してとる必要があります。


◆食物繊維を多く含む食品

食物繊維は、野菜類、穀類、豆類、きのこ類、いも及びでん粉類に多く含まれています。

食品の中には、水溶性と不溶性両方の食物繊維を含む食品もあります。

特に納豆は水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれている食品です。

食物繊維は種類によって生理作用が違いますので、不溶性・水溶性のどちらか一方を摂取するのではなく、さまざまな食品を組み合わせて両方をバランスよく摂取することが大切です。

野菜は生のままでは、かさが多く量を摂ることができないので、煮たりゆでたりしてかさを減らしたほうが効率的に食物繊維を摂取できます。

また、精製度の高い穀類より、未精製の全粒粉や玄米などには食物繊維が多く含まれているので、これらを主食として食事にとり入れるとよいでしょう😊



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